第15回 応募作品 3,589編
優良賞受賞作品

『私の研修体験』 葛 家波 (機械加工)
私が初めて日本の先進技術を知ったのはオートバイからだ。私は世界中の著名なオートバイを知っているが、とりわけ日本産が一番好きだ。
昔バイクを修理する仕事をして5年経った頃に整備士免許を取得した。その頃は輸入した日本のホンダやスズキやヤマハ等のエンジンが中中直せずにそのまま運転されているバイクが沢山あった。コンロットやバルブやカムシャフトと言う壊れやすい部品は本国産に比べて強度、剛性、耐久性が違う事にびっくりした。
精密加工技術が要求される素晴らしい部品がいっぱいあった。その頃「若いうちに技術立国と呼ばれる日本へ先進技術を勉強しに行こう」と考えるようになっていた。2年前夢が叶って、機械関連の技術を勉強するために機械加工研修生として、日本に行く事になった。
CIICの事業はチェンブロック、クレーン等の重量物運搬機器の製造、販売だ。技能実習生になってから精密加工の勉強が始まった、会社の機械設備の先進程度は予想より随分以上でほとんど数値制御、ロボットが付いて驚いた。
初めてのうちは、何も出来ない。班長が操作方法と工具の使用方法を熱心に教えてくれた。一生懸命なのに失敗ばかりでほぼ3日間、不良品を相当発生させた。もうすぐ完成する部品を私が受け取り加工し不良品にして、更に特注した貴重な工具を損壊された時、さすがに班長に大変怒られた、私が意気消沈している時、課長は叱らずに寛容な見方で「怪我はないか、大丈夫ですか、気を付けて」と激励してくれた。
家族や友人から離れて一人異国にいる私にとって、こんな優しい言葉を聞くともう少しで涙が出そうになった。どれほど嬉しかったことか。だから仕事の失敗を反省し、これからもっと頑張ろうと自分に励させている。上司達からの大変な配慮や激励のおかげで日本で二度目の春を迎える事が出来た。
仕事にも慣れて、技術力も身に付いてきている。そして仕事で大切な責任感も育成できるようになった。技術の勉強以外は、毎日日本語を習んでいるにもかかわらず上達は遅い、やる気と諦める意欲が交錯する、その時は畳に寝そべって、日本に来た目的や自分の夢や憧れを思い出し、やる気の自信が湧いで来た、これからも、こんな事が続くであろうが、決断頑張っていくつもりだ。
この12月には日本語二級挑戦するつもり、できるかどうか分からないが、物事につき、全力を尽くせば、残念な事にならないと思っている。帰国したら、「日本人の優しさ、日本の技術、機械本当に進んでいる物だ」と正直に家族、友人に伝えたい、そして日本で習得した研修成果や貴重な体験を無駄にしないで、好きなバイク製造会社で発揮しようと思っている。